第6巻第1・2号 目次
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会長就任にあたって
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統計情報処理に望む 正法地孝雄
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論文
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マッチドペアにおける2x2表の検定の第1種の過誤と検出力について 上坂浩之
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順位による情報を用いた平均の区間推定 白旗慎吾
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順位グラフによる分類 村田磨理子・馬場康維
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データ解析支援システムにおける知識ベースの枠組とその実現 南 弘征・水田正弘・佐藤義治
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総合報告
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3次元ボリュームデータのビジュアライゼーションとその応用 山本 強
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ソフトウェア記事
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実験計画支援システム RS/Discover 二里木 孝
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学会活動記事
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日本計算機統計学会5周年記念行事報告 脇本和昌
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第6回日本計算機統計学会シンポジウム報告 脇本和昌
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日本計算機統計学会第7回大会報告 佐藤隆博
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1992年度日本計算機統計学会学会賞の受賞者 田中 豊・佐藤隆博
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欧文誌掲載論文概要: J. Japanese Soc. Comp. Statist., 5, 1992 大西治男・垂水共之
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関連学会記事
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第49回国際統計会議(ISI)参加報告 尾高好政
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第4回国際分類学会(IFCS-93)に参加して 水田正弘
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亜洲統計計算学術研討会に参加して 渡谷真吾
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読者の広場
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貢献賞を受賞して 福田善一
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アドベンチャゲームか, 教育か 深谷庄一
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「計算機統計学」と私 柳 貴久男
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編集委員会からのお知らせ
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執筆要項(改訂) 編集委員会
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ソフトウェア記事:募集要項 編集委員会
マッチドペアにおける2x2表の検定の第1種の過誤と検出力について
上坂浩之:ヘキストジャパン株式会社 医薬臨床開発本部医学統計室
〒107東京都港区赤坂 8-10-16 (Tel. 03-3479-7537)
観測結果が2値で与えられるマッチドペア実験での処理間比較のための McNemar検定, Bhapkarの最小カイ二乗検定, 尤度比検定, 連続性補正ずみ McNemar検定の4検定に関し, 検定統計量の無条件分布を計算し, 第1種の過誤の大きさを調べた. その結果, 連続性補正を施さない McNemar検定は第1種の過誤の大きさと 名目有意水準との一致性において最も優れていた. McNemar検定の検出力に関する Miettinen(1968)および Bennett & Underwood(1971)の近似式およびこれらの式に基づく必要症例数の算出公式についてもそれらの精度を検討した. 検出力の近似はMiettinenの公式が優れており, 小標本の場合にも利用可能であると考えられる.
keyword{Matched pair experiment, McNemar test, Type one error rate,
Power formula, Sample size calculation, Unconditional exact distribution}
順位による情報を用いた平均の区間推定
白旗慎吾:大阪大学教養部統計学教室
〒560豊中市待兼山町1-1 (Tel. 06-844-1151)
少数個の要素間では測定を待たずにその順位 を視覚等の手段で知ることができるが, 精密な 測定は困難な状況を考える. このような場合 (Ranked Set Sampling) の平均の点推定量が McIntyre(1953)や Takahasi & Wakimoto(1968) で提案され, 測定回数が同じなら単純な無作為標本に基づく標本平均より精度が良いことが示されている. しかしながら, 区間推定量はまだ考えられていなかった. 本論文では, 点推定量の分散の推定量で規準化した統計量を考え, その分布を正規分布, t-分布, 修正した自由度のt-分布で 近似することによって信頼限界を与える区間推定量を構成し, その性能の比較を行う.
keyword{Ranked set sampling, Population mean, Interval Estimation,
t-approximation, Normal approximation}
順位グラフによる分類
村田 磨理子:総合研究大学院大学統計科学専攻
〒106 東京都港区南麻布4-6-7 (Tel.03-3446-1501) E-mail: mariko@ism.ac.jp
馬場 康維:統計数理研究所
〒106 東京都港区南麻布4-6-7 (Tel.03-3446-1501) E-mail: baba@ism.ac.jp
ランキングに基づく分析法は, 感覚的な評価を扱う場合にしばしば用いられる. ランキングデータの解析には 古くから研究された検定を主体とした検証的な方法が標準的に使われているが, 近年ではコンピュータの使用によるグラフィカルな探索的・発見的手法が 提案されてきている. その中で, 順位グラフはランキングデータの構造を平均順位と一致度によって表現する方法として知られている. 本論文では, 順位グラフを構成するアイテムベクトルの漸近的な信頼領域を用いて, 評価されるもの(アイテム)と評価する側(判定者)の両方を分類する方法を提案する. また, 3節では, 実際のデータを解析し, その階層的分類を示す. 4節では, アイテムの順序関係を仮定した人工データを用いて, 提案した方法が データの構造を探索するために有用であることを示す.
keyword{Ranked observation, Graphical representation, Rank graph, Classification}
データ解析支援システムにおける知識ベースの枠組とその実現
南 弘征,水田正弘,佐藤義治:北海道大学 工学部 情報図形科学講座
〒060 札幌市北区北13条西8丁目 (Tel.011-716-2111) E-mail: min@huie.hokudai.ac.jp
データ解析システムにおけるユーザへの支援機能として, 人工知能などの知識処理手法を応用した研究がある. 知識処理において, 知識ベースと推論機構は独立して構築されるのが望ましいが, 解析支援システムに関する従来の研究例では, 両者が明確に分離されていないものが多い. 本論文では, 手法選択の支援を目的とするシステムとしての利用を想定し, 従来の研究で用いられている知識表現法について比較を行う. さらに, その結果を踏まえてフレーム理論に基づく枠組の提案を行い, 実際に構築した知識ベースを異なる推論機構で用いた実行例により, 知識ベースと推論機構との独立性を示す.
keyword{Knowledge engineering, Statistical software}
3次元ボリュームデータのビジュアライゼーションとその応用
山本 強:北海道大学大型計算機センター
〒060 札幌市北区北11条西5丁目(Tel. 011-716-2111(2969), Fax. 011-737-6812)
データを可視化し理解を促進する方法論はサイエンティフィック・ ビジュアライゼーションとよばれ, 計算機応用の1つの分野を形成しつつある. 画像生成の基本原理は以前から研究されており, コンピュータ・グラフィックスとし て すでに確立しているが, その手法の多くはポリゴン等の素性の良い基本形状要素を用いて記述されたモデルデータベースを対象としていた. 近年研究が活発化 しているサイエンティフィック・ビジュアライゼーションは構造化されていない生のデータからの画像生成であり, 新しい画像生成理論も提案されてきている. 本論文では3次元および4次元のボリュームデータを対象とした可視化処理 の実例を中心に紹介する.
keyword{Scientific visualization, Computer graphics, MRI}
実験計画支援システム RS/Discover
二里木 孝:日本ビービーエヌ株式会社
〒102 東京都千代田区麹町 中田ビル 7階 (Tel. 03-5276-4372)
RS/Discover はあらゆる実験の現場において実験の目的に合わせた柔軟な実験計画を立てられるように設計されたソフトウェアであり, 基本ソフトウェア RS/1 の上で統計解析アドバイザー RS/Explore に実験計画機能を付加したものである. 実験者は Discover を使うことで, 限られた時間と費用のなかで最も効率の良い実験を計画することができる. 本稿では, Discover を使って実験計画を立てる手順を説明しながら, 多様な目的に対応するために用意された種々の機能について紹介する.
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