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「計算機統計学」第24巻2号 目次・要旨
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論文
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逐次型対比法の開発と比較研究 |
中村智洋・道家暎幸 |
移動体の大きさの変動を考慮した歩容解析のための動作パラメータ・移動速度変動の推定 |
大草孝介・鎌倉稔成 |
尤度比検定法に基づく正規母平均ベクトルに対する多変量片側検定方式の近似法について |
今田恒久 |
学会活動記事
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日本計算機統計学会第25回大会報告 |
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東海林智也 |
関連学会記事
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ISI2011に参加して |
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黒田正博 |
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逐次型対比法の開発と比較研究
中村智洋・道家暎幸
多重比較法の中で代表的な手法の1つにScheffe法(1953) がある. Scheffe法は, 母平均間の関係を対比で表現し, いくつかの対比を同時に検定する方法である. 始めに, 2群の各々が複数の水準からなっていると仮定し, 2群比較のためのいくつかの対比をもとに, 2群の効果の差を検定するためのScheffe法を考える. しかし, この2群比較のためのScheffe法は, 全ての水準で得られた観測値をもとに, 対比で表された帰無仮説を検定する方法であるため, 観測値が容易に得られない場合や少ない観測数で早い結論を得たい場合には, この方法は
必ずしも有効でない.
そこで本研究では, 2群の効果の差の検定に関し, 少ない観測数で早い結論を得るための方法を実現するため, 段階的に対比を用いながら2群の効果の差を逐次的に検定する逐次型対比法を提案する. 本論文では, 始めに2 群比較のためのScheffe法を検討する. 次に逐次型対比法を開発する. シミュレーションでは, 2群比較のためのScheffe法と逐次型対比法の性能の優劣を比較する. |
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移動体の大きさの変動を考慮した歩容解析のための動作パラメータ・移動速度変動の推定
大草孝介・鎌倉稔成
近年, 映像データを用いた歩容研究が盛んに行われているが, その解析は撮影条件に依存しており, 対象がカメラに正対して移動する場合,映像上で対象が拡大してくるために, 歩行周期などの歩容に関するパラメータの特徴量推定が難しいという問題を抱える. この問題に際し,本論文では映像上の拡大成分の補正と, 対象の
動作モデルのパラメータ, 移動速度変動を推定する手法について提案する. 提案手法では, 最初に対象の移動領域を抽出し, その外接矩形を推定する. 次に, カメラと観測対象との関係を元に, 非線形最小二乗法を用いて映像上の拡大成分, 移動速度変動, 動作モデルのパラメータについて推定を行う. 検証として, カメラに正対して移動する人間の歩行データについてモデリングを行い, その評価においては, 実際の歩行データに提案手法を適用し, その有効性を確認するとともに, そこから得られる知見についての考察を行う. |
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尤度比検定法に基づく正規母平均ベクトルに対する多変量片側検定方式の近似法について
今田恒久
成分がすべて負でない正規母平均ベクトルの零ベクトルとの差を調べるための多変量片側検定に対して分散共分散行列を既知と仮定した下で, Kudo(1963) が構築した尤度比検定法,Tang et al. (1989)が提案した尤度比検定法の近似法, さらにGlimm et al. (2002)が提案したTang et al. (1989) の近似法の修正について議論する. 検出力についての数値例により手法を比較する. |
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