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「計算機統計学」第18巻2号 目次・要旨
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論文
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重み付きクロスバリデーションを用いた局所的最適バンド幅選択の多変量データへの拡張 |
高橋淳一 |
不完全データの統計解析手法とそのソフトウェアの比較 |
阿部貴行・稲葉由之・岩崎 学 |
比率の差の信頼区間に関する考察 |
松田眞一 |
krigingによる公示地価の分析 |
増成敬三 |
総合報告
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樹木構造接近法と最近の発展 |
杉本知之・下川敏雄・後藤昌司 |
統計学におけるXMLの利用 |
山本義郎・藤野友和 |
学会活動記事
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日本計算機統計学会第19回大会報告 |
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道家暎幸 |
欧文誌掲載論文概要: J. Japanese Soc. Comp. Statist., 17(1), 2004 |
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越智義道 |
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重み付きクロスバリデーションを用いた局所的最適バンド幅選択の多変量データへの拡張
高橋淳一
カーネル推定法は平滑化手法として広く利用されている一方で, データを直接的に用いるという点に特徴があることから, 大規模データに
おける予測手法としても適性がある. ただし, 一定の予測精度を保つためには, 精度の高いバンド幅選択法を採用しなければならない. カーネル推
定法のバンド幅選択法としてはさまざまなものが研究されているが, なかでもクロスバリデーショ
ンを用いたバンド幅選択法は, Nadaray-Watson推定法や局所多項式回帰, k-NN法等, さまざまな推定法への適用が可能であり, 有用性が期
待される. 代表的なものとしては, Vieu(1991)の重み付きクロスバリデーション法を用いた局所的なバンド幅選択法が挙げられる. 本論文で
は, 1変量データを対象としたVieuの手法について, 多変量データへの拡張を試みた. その有効性について数値例を交えながら確認する. |
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不完全データの統計解析手法とそのソフトウェアの比較
阿部貴行・稲葉由之・岩崎 学
多くの分野(例えば, 標本調査, 医学研究, 工業実験等)において, 研究者は, 様々な理由により不完全データに直面することが多い. した
がって, 研究者は, 研究の計画段階から不完全データの対処法を検討する必要がある. このようなニーズに応える形で, 近年, 不完全データの
統計解析ソフトウェアが増えている. 本論文では, 不完全データの統計解析を提供する6種類のソフトウェアの機能や特徴の比較検討を行い,
使用目的に応じたソフトウェア選択に対する提案を行う. 不完全データの統計解析手法として,主にEMアルゴリズム
及び Multiple Imputation法に焦点を当てる. 最後に, 擬似乱数データを用いて各ソフトウェアの出力結果の比較検討を行
い, 統計手法間の結果の違いについても考察を行う. |
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比率の差の信頼区間に関する考察
松田眞一
比率の差の信頼区間は薬剤の有効率の比較などで用いられるが, 一方で分割表とみなしてFisherの正確確率検定を行うと検定結果と信
頼区間での結果にずれが生じる場合がある. 松田・佐野(2001)では, ずれの生じない信頼区間の生成方法を示した.
本論文は, 松田・佐野(2001)で提案した比率の差の信頼区間を簡便に利用できるように統計ソフトR上での関数を提示することとその性
質を調べることを目的とする.
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krigingによる公示地価の分析
増成敬三
本研究の目的は, 空間統計学的な手法によって東京の公示地価データを補間し, 地価の空間的分布の様相とその時間的変化を考察するこ
とにある. 分析には, 地球統計学(geostatistics)の分野で考案されたkrigingと呼ばれる空間回帰的な手法を採用している. このアプローチを
とる理由は, 地価が立地条件と密接に関連しており, 空間的相関関係を考慮した空間統計学的方法が有効であるためである. 分析の結果とし
て東京都の地価分布予測と説明変数の係数, 土地資産総額の試算の3つを示す. これらの結果から過去23年間の地価がどのように変化した
かを考察し, 今まで主として自然科学の分野で用いられてきたkrigingが経済データの分析に対しても有効であることを示す.
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樹木構造接近法と最近の発展
杉本知之・下川敏雄・後藤昌司
本稿では, 樹木構造接近法とその発展の主要な流れを総合的に省察する. CARTの方法論は諸種の樹木構造接近法の理解と発展において避
けることのできない基礎をなしている. MARS法はCART法の連続型への有意義な拡張である. 最近の発展において, アンサンブル学習法
と融合し組み立てられた接近法は, より強い予測性能をもち, より魅力的な変数重要度の結果を与える. ここでは, 広範な応用への示唆を提
供するために, これらの諸種の方法における適用例と簡単なシミュレーション結果を与える. 最後に, 各方法の特徴を要約し, 今後において
関心のある研究を与える.
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統計学におけるXMLの利用
山本義郎・藤野友和
インターネットの普及により, 統計情報の公開やデータの標準化の要求や必要性が高まり, その実装としてXMLが様々な領域で広く利用される
ようになってきた. 本報告ではXMLについての概要を解説するとともに, 統計科学の分野において現在用いられているXMLアプリケーションに
ついて紹介する. また, 実用例として, データの記述に関する利用および, さらにXMLにもとづく統計グラフの記述について詳しく紹介しXML
を活用するための留意点などについても報告する.
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